せっかくなので

 寝る前に頭をよぎった情景というか小ネタの入りを書いておく。
※以下には「魔法使いの夜」のネタバレにギリギリなるような内容が含まれていますが、体験版やってれば、まあという感じでストーリーの核心には触れておりませぬ。
 それでもまあ良ければというのならスクロールさせたってください。
 あと当然二次創作です。



















「2人が俺の所有権はどちらにあるのか、と言って争う夢を見たんだ」
 びくっ。
「少し考えればそんな理由で2人があそこまでやる事は無いなんて分かるのに。いや、すまない。それじゃあ行って来る」
 なんて、本当に何でも無い事のように言って当の本人はアルバイトに出かけてしまう。
 居間には2人がそのまま残される。
 青子は何でも無いように草十郎を見送って、有珠はいかにも気にしていないそぶりで本に視線を落としながらも横目で――2人ともお互いの様子をうかがっていた。
『あれ、どうしたんすか? あのシャバ憎のやつそんな夢を見るなんていい身分ですね、確かに一つ屋根の下でマイ天使と一緒に暮らして居たら意識してしまうのは仕方無ぷぎゃっ』
 無言で囀っていた駒鳥を潰す有珠、それはいつも通りの仕草なのにその様子を青子に見られたのはまずかった――という表情が隠し切れていない。
「有珠?」